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「哲学」を考える

こんにちは。
株式会社ISDエデュケイションズ、服部真人です。

いよいよ4月、新しい年度がスタートしましたね。
街の景色も一気に華やぎ、少しずつ春の確かな気配を感じるようになりました。
同時に花粉が飛び交う季節でもありますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

さて、今月のコラムは、私が普段から深い関心を持っている「東洋思想」……にも通ずる、物事の本質を捉えるための「哲学」についてお話しします。

YouTubeの「論破」動画が人気なのは何故なのか?

最近、YouTubeやテレビで、バチバチと激しく言い合う「討論番組」や、相手をスカッと論破する動画をよく見かけませんか?
ついつい面白くて見入ってしまう人も多いと思います。
では、なぜ今、私たちは他人が議論する姿に惹きつけられるのでしょうか?

それは、今の世の中が「誰も絶対の正解を知らない時代」になっているからです。
正解がないからこそ、いろんな人の意見を聞いて「なるほど!」と思えるヒントを探しているんですね。

しかし、激しい議論を見ていると、「お互いの話が全然噛み合っていないな……」と思うことはありませんか?

実は、話がこじれる原因の多くは、「事実」と「言葉の意味」をごちゃ混ぜにしているせいなのです。正解がない今の時代に必要なのは、相手を言い負かす「論破」のテクニックではありません。
当たり前を疑い、新しいアイデアを生み出す「哲学的に考える」力なのです。

「哲学的に考える」とはどういうことなのか?

「哲学」と聞くと、なんだか難しくて面倒くさそうなイメージがありますよね。

でも、実はすごくシンプルで、「言葉のルールの謎解き」のようなものです。
哲学的に考えるための第一歩は、次の2つをしっかり分けることです。

  • 事実: 現実にそれが存在しているか、本当に起きたか。
  • 意味: その言葉が、他の言葉とどういうルールでつながっているか。

たとえば、「人間は、なんでも自分の自由な意思で決められるわけじゃない(事実)」と考えている人がいたとします。
でも、そういう人でも「自由に選んだからこそ、その行動に責任が生まれ、悪いことをしたら非難される」という「言葉のつながり(意味のルール)」は理解できますよね。
現実はひとまず置いておいて、「言葉と言葉がどういうルールで結びついているのか」をじっくり考えること。

これが哲学の基本のキです。

なぜ今、大人たちは「哲学」を学びたがるのか?

この「哲学的に考える力」は今、大人のビジネスの世界でものすごく求められています。
理由は大きく3つあります。

【未来がどうなるか誰にもわからないから】
「昔はこのやり方でうまくいった」というデータが通用しなくなりました。だからこそ、自分の頭でゼロから考える力が求められています。

【新しいアイデア(イノベーション)が必要だから】
地球環境のことや少子化など、今までのやり方では解決できない問題ばかりです。
これをなんとかするには、「そもそも〇〇って何だっけ?」と当たり前を疑い、新しい見方を見つける哲学が役に立ちます。

【AIがものすごく賢くなったから】
ここ数年で、AIが「過去のデータから正解っぽいものを出す」天才になりました。
AIが事実やデータを教えてくれるなら、人間は「じゃあ、私たちにとってこれはどういう意味があるの?」を考える役割に集中しなければなりません。

AIは「すでにある答え」を探すのは得意ですが、言葉の意味を考えて「新しい価値」を生み出すことはできません。
人間の頭でじっくり考える「哲学」は、AI時代において最強の武器になるのです。

「論破」ではなく「対話」で仲間を作ろう

これからの時代に必要なのは、歴史上のえらい人の言葉を暗記するお勉強ではなく、実際に頭を使って考えることです。

たとえば、「学校って、ただ教室に集まって勉強するだけの場所だっけ?」と当たり前を疑ってみます。
「離れていても、一緒に学んで成長できればそれが学校だ」と新しく定義できれば、オンラインスクールのような新しいアイデアが生まれます。

そして、良いアイデアを思いついたら、周りの人に伝えてみましょう。
ここで大切なのは、相手を言い負かす「論破」ではなく、お互いに納得するまで話し合う「対話」です。

相手の意見も聞きながら自分の考えを磨き、みんなで新しいものを作り上げていくことが大切です。

頭のスイッチを切り替えてみよう

哲学の考え方を身につけると、自分の頭(地頭)がグッと賢くなったように感じます。物事をいろんな角度から見られるようになるからです。

普段の生活では「普通の考え方」でサクサク行動し、何か新しいアイデアが欲しいときや、壁にぶつかって悩んだときは「哲学の考え方」にスイッチを切り替えてみる。
これができるようになると、この先どんな変化が起きても、自信を持って前に進めるようになります。

YouTubeで誰かが言い負かされるのを見て楽しむのもいいですが、これからはぜひ、自分自身の頭でじっくり考える「哲学」の面白さも味わってみてくださいね!