「ひとりが好き」は、直すべき性格なのでしょうか
こんにちは、服部真人です。
会食やパーティに参加した後の帰り道、ひとりになった瞬間に、ふっと肩の力が抜ける。
あの感覚を、感じたことはないですか?
先日、興味深い研究を目にしました。東京都健康長寿医療センター研究所が今年2月に発表したもので、「独りを好む人は、仲間はずれにされたときの脳の反応が違う」という内容です。
孤独を好む人は、社会的な痛みを処理する感情の領域の活動が弱く、その代わりに身体感覚を扱う領域とのつながりが強かった。
つまり、同じ「輪に入れてもらえなかった」という出来事でも、脳の受け取り方そのものが違っていた、ということです。
また、京都大学が3月に発表した日本人約6万人規模の解析では、社会的孤立のなりやすさに遺伝的な背景があることが、東アジアで初めて示されました。ただし研究者はこうも述べています。個人差の大半は、遺伝以外の要因で説明できる、と。
この二つを並べて、しばらく考え込みました。
私たちはこれまで、「ひとりが好き」を、どこかで“直したほうがいいもの”として扱ってこなかったでしょうか。ISD個性心理学を学んでいる方はそのタイプ(3タイプであったり、エネルギー係数)が存在していることで受け入れているのですが、一般的には社交的であること、輪の中心にいること、誘われたら断らないこと。
それがいつのまにか正解の顔をして、そうでない人を「協調性がない」と呼んできた気がします。
けれど脳の反応そのものが違うのなら、話は変わってきます。
それは弱さではなく、仕様の違いです。
ISDロジックでも、同じことを別の角度から見ています。
そこから見えてくるのは、人には「人と会うことでエネルギーが満ちる人」と「ひとりの時間でエネルギーが戻る人」がいる、という単純な事実。
優劣ではなく、充電の方法が違うだけなのです。
これがわかると、職場の景色が少し変わります。飲み会を断る部下は、あなたを嫌っているのではない。明日の商談に向けて、静かに充電しているのかもしれない。
逆に、雑談の多いあの人は仕事をしていないのではなく、人と話すことで自分を盛り上げているのかもしれない。
自分を知ると、無理をしなくなります。相手を知ると、責めなくなります。
ISDロジックが持っている一番の価値は、当てることではなく、この「責めなくてよくなる」という一点にあると、私は思っています。
目の前の人の充電が切れかけていることに気づけるのは、やはり人です。
AIやデータができることは、その気づきを助ける道具にすぎません。
この夏、あなたが「あの人はなぜ、そうするのだろう」と思った相手が、ひとりくらいはいるのではないでしょうか。
その「なぜ」を、性格の欠点ではなく個性として眺め直してみる。
9月は、そんな月にしてみませんか。
ちなみに私自身は、エネルギー係数も低く、EARTHのグループなので、一人いる時間を作ることで充電するタイプです。
だからの人と一緒にいることが充電できる人の価値感については、いまだに学び続けている最中です。
あしからず。