「聞く」ことは「愛する」こと
こんにちは。
株式会社ISDエデュケイションズ、服部真人です。
突然ですが、
最近、誰かの話を「本当に」聞いたのはいつですか?
返事を考えながらでもなく、スマホをちらちら見ながらでもなく、ただ目の前の人の言葉に心を傾けた瞬間。
すぐには思い出せない方も多いのではないでしょうか。
私自身、正直に言えば、娘の話を「聞いているふり」をしていたことが何度もあります。
パソコン画面を見ながら「うん、うん」と相づちを打っていたら、
「パパ!今の話、何だったか言ってみて」と問い詰められ、見事に答えられなかった。
あの気まずさは今でも覚えています。
歴史と科学が証明する「聞くこと」の価値
お釈迦様には「対機説法(たいきせっぽう)」という教え方がありました。
相手の性格や理解力、そのときの心の状態に合わせて、伝え方を変えるという方法です。
これは2500年以上前の教えですが、よく考えてみると、ものすごく高度な「聞く力」が前提になっています。
相手に合わせた言葉を選ぶためには、まずその人がどんな人なのかを深く理解していなければならない。
つまり「上手に話す」前に「丁寧に聞く」があったのです。
時代は変わって現代。
ハーバード大学が80年以上かけて行った「成人発達研究」では、人生の幸福を最も左右するのは、お金でも地位でもなく「良質な人間関係」だと結論づけています。
では「良質な人間関係」とは何か。
それは、お互いが安心して話せる関係であり、言い換えれば「聞いてもらえている」と感じられる関係のことではないでしょうか。
ISDロジックで高める「聞く力」
相手の話を聞くというのは、一見かんたんに思えます。
でも、ほとんどの場合、私たちは相手の話を聞きながら「次に何を言おうか」を考えています。
それは聞いているようで、実は自分の頭の中の声を聞いているだけなのかもしれません。
ISDロジックで個性を学んでいると、「なるほど、この人はこういうタイプだから、こんなふうに感じるのか」と分かる瞬間があります。
それは「聞く力」の精度が上がる体験でもあります。
たとえば、結論から聞きたい人もいれば、まず気持ちを受けとめてほしい人もいる。
データや根拠を示されると安心する人もいれば、「大丈夫だよ」のひとことで安心する人もいる。
その違いを知らないまま「聞いているつもり」でいると、すれ違いが生まれます。
お釈迦様が「対機説法」で相手を見極めたように、私たちも相手の個性を知ったうえで聞くことができれば、同じ会話でもまったく違う深さになるのではないでしょうか。
今日から始める「ただ聞く」という愛
「聞く」という行為は、相手に「あなたのことを大切に思っています」と伝える、もっとも静かで、もっとも深い方法なのだと思います。
今日、誰かと話す機会があったら、ほんの1分でいいので、「ただ聞く」ことを試してみてください。
返事を考えず、評価もせず、ただその人の言葉を受けとめる。
それだけで、きっと何かが変わるはずです。
……と、偉そうなことを書きましたが、
まずは私自身が家族や部下の話をちゃんと聞くところから始めようと思います。
あしからず。